ゴールデンエイジに多い 「 中足骨の疲労骨折 」

ゴールデンエイジに多い 「 中足骨の疲労骨折 」
1月 18th, 2015 | スポーツ | No comments

ゴールデンエイジに多い 「 中足骨の疲労骨折 」


10代の子供に多い足の甲の痛み! ちょっとした足の痛みなのに腫れが生じて
なかなか引かない … そんな時に考えられるのが、「 中足骨の疲労骨折 」。

打撲や明らかな外傷もなく、発症直後はレントゲンで異常が見当たらない事も多く
骨成長期の10歳位から高校生まで、特にスポーツのクラブチームなどに参加している

運動熱心なお子さんに多いのが特徴です。

この疲労骨折は、過度のランニングやジャンプ動作などの体重負荷によって
引き起こされる オーバーユース ( 使いすぎ ) によるものが多く

衝撃吸収の役割がある 「 足のアーチ 」 を形成する 「 中足骨 」 を支える
「 筋肉 」 に疲労が起こり、柔軟性を失って足のアーチが下がって衝撃を分散できず

「 中足骨 」 へ衝撃が集中して起こる骨折です。 第二・第三中足骨が好発部位。

詳しく取り上げようと思ったのですが、又しても大阪の 「 古東整形外科・内科 」 さんの
図解入り説明が素晴らしいので参照下さい。 


中足骨の疲労骨折|古東整形外科・内科

中足骨の疲労骨折|古東整形外科・内科



そして、是非親御さんに知って頂きたいのが、近年Jリーグなどプロユースの普及で
トレーニングの方法も一昔前と比べて進化する中、子どもの成長過程において


「 筋骨格系 」 と 「 神経系 」 の発達段階というのは、大人のトレーニング
方法とは一線を画するという事です。



わたしの青春時代は、まだまだ部活の練習で 「 根性論 」 が重視されていましたが

最近は 「 スキャモンの発達曲線 」 や 「 ゴールデンエイジ 」 という
概念や理論が着目され、これらの両方を併せて 「 子供の才能を引き出すトレーニング方法 」 や

「 ジュニア期トレーニング理論 」 として普及しつつあります。


焦らず見守ろう! 親が知っておきたい子どもの成長タイミング | サカイク

焦らず見守ろう! 親が知っておきたい子どもの成長タイミング | サカイク ( 図をお借りしました )



厳密な解釈を望む医療関係者の方もご覧かもしれませんので、補足は最後に致しますが
今お子さんを育てている親御さんの世代や、スポーツのコーチも、当人が過ごした青春時代は

「 ゴールデンエイジ 」 の概念とは無縁だったでしょうし、トレーニングと言えば
プロユース・プロライクな大人が行っているトレーニングを、効率的と思っているかもしれません。

また、最近では親御さんのほうが、スポーツ教育に熱心だったりする風潮もありますので
興味ある方は参考になさってみて下さい。









お子さんは、只でさえ発育途中で体のバランスが変化しやすい時期です。



まして、身体が柔軟な時期のはずの子供が 「 筋肉の柔軟性を欠いて 」 起こる
「 中足骨の疲労骨折 」 。 これはスポーツ障害として扱われますが

子供に無理を 「 強要 」 できるのは大人です。

強要ではなく、新しい知識を子供の為に役立てるのが大人の 「 教養 」 ですね!



スポーツ教育に熱心なパパ・ママの皆さん! お子さんが足の痛みを訴えたら見逃さないで下さいね。

院長レントゲンでは、はっきりとした骨折線が無いと解りづらい 「 中足骨の疲労骨折 」 ですが
エコー( 超音波画像観察装置 )で早期に確認出来る場合があります。

また、疲労骨折だった場合、二週間位経過すると仮骨が出現してレントゲンで確認できるようになります。







スキャモンの発達曲線では、成長発育を20歳のレベルを100%として考えているようで
特に神経系に関しては出生後急激に増加し、5-6歳で大人の8割近くまで達する事がわかります。

グラフの縦軸はおそらくポテンシャルを示していると思われますが、神経系の発達 ( 容量や重さ ) と
運動学習能力は直接的には関連性がない
と考えられていますし、もし、両者に相関があるとすれば

より重要な時期は5-6歳までという事になってしまいますよね。

ゴールデンエイジは個人差もあるようですが、概ね11〜12歳の時期を指すみたいですから
スキャモンの発達曲線だけでは、納得がいかないと考える医療従事者の方もいるはずです!

私も気になってネットで探してみましたが、図はすぐにでてくるものの
出典が明記されている文献はみつける事ができませんでした。

「 スキャモンの発育型 」 で知られる人物 「 R.E. Scammon 」 の詳しい経歴を知りたい。


前述した 「 成長期のスポーツ指導 」 には、この疑問を補うようにスポーツというよりは
むしろ基本的な運動動作の習得とあるように、さまざまな運動や競技を体験させ興味を持たせることが大切とあります。 

又、ゴールデンエイジ理論のほうでは 「 プレゴールデンエイジ前期( 4〜6歳 ) 」 として、スキャモンの発達曲線を
上手に取り入れているような気もしますね。

重箱の隅を楊枝でほじくっても仕方ないですし、どちらにせよ子供の成長を願うのが親の心・・・ 

又、その期待に答えられるよう稲穂鍼灸院整骨院は精進しようと思います。