尺骨骨折後 … 痛みと回復




デットボールで前腕を負傷された患者さんです。 
負傷直後にすぐ整骨院へ行ったが、軽度の骨折で判別が難しかったようで

大きな病院で検査した結果 「 尺骨 」 に ( ひび ) が入っていた。
尺骨骨折 ( ひび )
手首を動かすと痛みが起こると言います。 巧妙に手を動かすメカニズムは
複雑で、骨折部位がそれらのストレスに弱い部分である事

又、痛みの起こる動作を確認すると、前腕を内に返す時に引き起こされるので
この痛みは 「 方形回内筋 」 も関与していると思われました。

方形回内筋と前腕メカニズム
はやく治したいという要望があり、マルチ電気刺激波治療機インテレクトを
用いた、通常 2.5w の出力を 3W まで引き出す 「 稲穂スペシャル 」 設定で

超音波治療を行います。

出力を上げると 「 筋を通して → 骨 」 まで振動が届きやすく
その分、施術時に痛みも伴いますが、それを差し引いても即効性という点で

効果があるように思います。 通常出力というのは、ある意味メーカーさんが定めた
安全範囲というかリミッターのような役割がありますし、当然出力を上げるだけでは

良い訳でもありませんが、経験上 「 卑屈な痛み 」 に対しては
総じて高い出力が有効だったりします。

勿論、個体差もありますから調整しながらの施術となります。

インテレクトを用いた超音波治療

音波や周波も振動です。 特定の周波数は治癒を促進させたりと、色々な研究が
されている分野ですが、音も振動も届かなくては功を奏しません。

最近、骨粗鬆症と大腿骨頚部骨折に 「 フラミンゴ体操 ( 開眼片足立ち訓練 ) 」 が
簡単で、骨密度を上げる提唱がされていますが、端的に言えば自分の体重を利用して 

「 筋肉や骨 」 に付加を与えるからこそ、骨も 「 性質変化 」 していくのです。

今回のケースでは高い出力が功を奏したと思います。 補完的にアキュスコープで
「 生体電位 」 を整えるよう、併用しながら施術を行いました。






2回の治療で手首を動かしたり、野球の投球動作をしても痛みもなく
患者が希望された 「 早い回復 」 は果たせたと思う。