脊柱管狭窄症 2
前回紹介した 「 脊柱管狭窄症 1 」 の経過です。
徒歩で来院する際の休憩回数が、最初の10回から … 4回へと改善がみられ
最近は休憩3回にまで減りました。
今回、以前から進めていた 「 病院の受診 」 をされましたので
その結果と、その後の経緯を紹介させて頂こうと思います。
MRI画像診断で 「 軽度の狭窄症 」 と診断されましたと
患者さんより報告がありました。
この患者さんは 「 腰部 ~ 大腿後面 ~ 下腿外側 」 に、強い痛みと痺れがあり
「 これで、軽度の診断ですか? 」 と、伺いましたら
病院には、この患者様より症状の酷い人がけっこういたと仰っており
狭窄症の患者さんは皆さん苦労なさっているようですね。
そして、病院から5回の 「 神経ブロック 」 を薦められたそうです。
受ける運びとなったので当院での鍼灸治療は一旦中止。 電気療法と後療法のみを行うようにと
医師の指示が患者さんを介してありました。
患者さんも当院に通院しながら、病院での神経ブロックを試したところ
なんとなく調子が良いとのことなので、当院への通院を中止し
プラス5回の神経ブロックを行うことになります。
しかし、「 2回目以降のブロック注射 」 から症状の改善がみられなくなりました。
医師からの提案で、効き目がなければ、次は 「 神経根ブロック注射 」 を薦められたそうです。
患者さんが、もう一度鍼灸整骨院で施術を受けたい旨を医師に相談し
それならばとの事で再び当院へ通院することになった。
神経ブロックは 「 神経を麻痺 」 させることで、症状を緩和させる事が目的ですが
この患者さんの場合、腰部 ~ 大腿後面 ~ 下腿外側に強い 「 痺れ・痛み 」 があるにも関らず
ブロック注射では改善が見られなかった。
ということは、痺れに対してブロック注射はあまり効果を期待できない可能性もあります。
患者さんの多くは 「 痛みや痺れ 」 の自覚症状があるのですが、そのほとんどは筋肉の強張りからくる
「 痺れや痛み 」 であると思われ、仮に神経が圧迫されて 「 痺れ 」 を起こすのだとしても
その痺れ感が強くなると 「 痛み 」 として感じるようになる場合が多い。
脊柱管狭窄症を調べる時の参考になさって下さい!
神経根ブロック
長時間の正座で脚が痺れ、立ち上がるとき何て言います?
足が痺れて立ち上がった時、おもわず 「 痛たたた ・・・ 」 と言いませんか!
痺れてるのに 「 痛い 」 と感じているのです。
ですから、痺れに対して 「 神経を麻痺 」 させても根本的な改善にはならないように思います。
おそらく、1回目の神経ブロックで効果が現れたのは 「 局所麻酔で筋肉が緩んだから 」 であり
実際ヘルニアと診断された方を含め、そのほとんどは 「 筋肉の強張り 」 から 「 痺れを痛み 」 と
感じている場合が多く、筋肉を緩め 「 血流を改善 」 させる事で症状も緩和する場合が多い。
最近では整形外科でこれを 「 筋筋膜性疼痛症候群 」 と、扱っているところもあり
啓蒙活動に勤めておられる医師もいらっしゃいます。
詳しくは、加茂整形外科を参考に ⇒ 医者にいかにしてMPSを教えるか
また、当院で行っている 「 陰部神経刺鍼 」 ですが、これは直接神経に鍼を刺すのではなく
その神経が支配する 「 筋肉や内蔵の働き 」 を調整しようというものです。
脊柱管狭窄症の場合 「 馬尾神経症状 」 といって、膀胱や直腸に症状がでることもあり
その膀胱や直腸を支配するのが、骨盤内の 「 陰部神経 」 です。
陰部神経刺鍼では臀部に鍼を刺す事になりますから、同時に筋肉を緩めることにもなり
それが痛みや痺れを緩和させることにもつながります。 陰部神経は、尿道や肛門などの括約筋と関係しているので
馬尾神経症状の緩和に、一石二鳥の治療法となるわけです。
また当院では、手技療法による大腰筋の調節でも良好な結果が出ているケースがあり、症状が緩和した後も
予防目的で継続的な施術をおこなっています。
鍼治療の苦手な方は手技療法をお勧めしています。