なぜ、片頭痛 ( 偏頭痛 ) に悩まされるのか

ズキズキと脈打つような 「 片頭痛 」
女性は、生理中に痛みを感じる事も多いのではないでしょうか?


「 神経伝達物質 」 の一種、 「 セロトニン 」 の関与が大きいとされている
頭痛ですが、端的に 「 頭の中の血管が拡張 」 し、その為に血管周りにある神経が

刺激されて痛みを感じると考えられています。





セロトニンは、脳と血液中に存在し 「 痛みの認知 」 や神経の興奮を抑える働き ( 鎮静作用 )
また、気分の抑鬱、食欲、睡眠など、様々な生理機能と深く関係しています。

なかでも、血管を収縮させる働きが 「 片頭痛 」 の大きな要因と言われている。


頭痛前に起こる症状 ( 先駆症状 ) には、光に過敏となったりチカチカと
視野の狭窄を感じる随伴症状が有名ですが、これは何らかのストレスによって

「 セロトニン 」 が分泌された際、「 視覚 」 と関係する脳の一部の栄養血管が
収縮して血流が悪くなる為ではないかと言われています。


片頭痛にも色々分類があり、( 眼筋麻痺型片頭痛 ) などは
眼球を動かすのに関連する部位の血管が収縮して、物が二重に見えるそうです。

要は、一時的な血流の不足ですね。


また脳内の、手足を動かす部位に関係する栄養血管で起これば
( 片麻痺型片頭痛 ) と呼ばれる手足の動きが悪くなるタイプになったり

体のバランスをつかさどる部位の脳血管で起これば、めまい・ふらつきなどが起こる
( 脳底型片頭痛 ) になったりと、血管収縮がどこで起こったかによって

随伴症状が変わってきます。


また、セロトニンには 「 血管周りの神経を過敏にする 」 働きもあります。

この働きにより、「 ① 痛みを引き起こす 」「 ② 血管の透過性を亢進させる 」 物質が
放出されて、血管に軽い炎症を引き起こす事が知られています。

特に血管の透過性を亢進させる物質が、片頭痛の 「 脈打つ痛み 」 と関係するようでして


セロトニン-三叉神経血管説
血管の透過性が亢進すると、セロトニンも流されてしまい
はじめは 「 血管を収縮 」 させるように働いていた血中セロトニン濃度が薄まります。


すると反動で、脳の血管が元の太さより拡がって拡張します。

拡張した血管が、過敏になっている血管周りの神経を刺激すると ・・・?

血管の拍動に伴って、血管周囲の神経が過敏に反応するのですから
ズキズキと脈打つような頭痛となるのでしょう。


特に脳の大きな血管や、脳を覆っている硬膜などに分布している神経が
刺激されて痛みを感じるのではないかと、現在「 三叉神経血管説 」 が
有力視されています。


また、セロトニンは女性ホルモン ( エストロゲン ) とも関係するため
片頭痛は女性に多い症状。

何故なら生理前になるとエストロゲンは減少し、血中セロトニンも減少する為で
逆に、妊娠中はエストロゲンが多くなる事から、今まで偏頭痛のあった人が

楽になったりもすることもあるそうです。


血管由来の痛みが強調される片頭痛ではありますが、実は 87% 以上 の人に
「 肩こり 」 を感じているとの調査があり、この数値は見逃せません!

これは筋肉の凝りや緊張から起こる 「 緊張性頭痛 」 と呼ばれるタイプで
人によっては、片頭痛と緊張性頭痛を繰り返している人も多いはずです。


凝りを起こしている原因は人それぞれ。 体質改善を目的にマッサージや整体・鍼灸を
活用する人が増えているそうですが、まずはどのタイプの頭痛なのか?

適切な判断をしてもらえる事につきますね。

次回は、鍼灸院・整骨院で改善できる頭痛を取り上げたいと思います。






私の場合、首や肩が凝ると 「 歯 」 に痛みを感じる事があるのですが
歯医者さんにいっても原因が特定できないと言われてしまいました。

噛み合わせなどの原因もあるのでしょうけど、これは
三叉神経を介した 「 関連痛 」 なのかもしれません。

関連痛というのは、例えばかき氷を食べて喉の神経が刺激されたのに
後頭部又は、こめかみの痛みと誤認する 「 アイスクリーム頭痛 」 が有名です。


三叉神経の場合、解剖学的には 「 上の歯 」 と 「 下の歯 」 に明確に
別れているのですが、何故かこの 2つに対しては脳が同じような反応を示すという

報告もあり、仕方なく自分で後頭部の筋肉へなんとか鍼を刺して
症状は緩和されたのですが、もし同じような症状の方でお困りの方は

この方法で緩和できますのでご相談下さい。

参考になれば ・・・


( 画像は、本 説 伝 ( ホントツタエ ) さんからお借りしました )