ぎっくり腰 劇的な腰痛からの回復
日本人の4人に1が悩まされたことがあると言われる 「 腰痛 」
当院にも加須市や鴻巣、近隣の羽生 … 埼玉以外の地域から
様々な 「 腰痛 」 患者さんが来院されます。
一昔前は、腰痛と言えば 「 何でもヘルニア 」 といった感じでした。
そんな風潮もあったように思いますが、最近の現代医療を伺ってみますと
徐々に変わってきているようです。
この番組は 「 慢性腰痛 」 の詳細なメカニズムを取り上げたものでしたが
冒頭のシーンに、ぎっくり腰を起こした患者さんが
1回の注射で、劇的に腰痛から回復したシーンがあります。
これは筋肉 ( 筋膜 ) が癒着を起こした腰痛に対し、トリガーポイント注射を用いて
癒着が瞬間的に解かれていくエコー画像の映像でして
一般的に 「 ぎっくり腰 」 というのは 「 急性の腰痛 」 として扱われ
当院にもぎっくり腰の患者様が、とびこみで良くおいでになります。
このようなタイプの 「 腰痛 」 であれば、簡単とは言いませんが
わりかしすぐに緩解することが多い。
鍼ですと薬剤は注入できませんが、凝った筋や癒着した筋膜めがけて
鍼を送り届けると 「 凝り 」 が緩解されていくプロセスは同じだからと思います。
川越市のL3・4腰椎骨棘により膝窩痛の患者さん、4診目の鍼灸施術で完治。2日前ににぎっくり腰になった急患さん、明日結婚式に参列予定でSOSで稲穂に来院。腰部椎間関節捻挫に多裂筋痛・仙腸関節痛の合併、鍼灸施術後どの様な動作しても痛み無し、完璧な施術でした。午後にまた新患さん来院。
— 稲穂鍼灸院整骨院 (@inaho_sensei) 2015, 7月 17
薬をつかわないぶん、効果がないという事もないと思いますし
薬の副作用もなく鍼と電気治療機を併用すると
その場で無痛になる方は多い。
また一括りに腰痛と言っても様々な病態がありますから、一概にはいえませんが
こうしてすぐに改善する傾向がある腰痛は、筋肉を覆い包んでいる
「 筋膜系 」 のトラブル 「 筋筋膜性腰痛 」 だった可能性があります。
そう思われた方に、フルーツを人体に見立てたわかりやすい動画が
ありましたので、実を取り囲む袋や繊維を 「 筋膜 」 だと思ってご覧頂くと
イメージしやすいかと思います。
こうした 「 繊維状の膜系 」 構造が筋肉を包みこみ、繊維が絡み合ったり
癒着したりすると、筋肉の伸縮も制限されて凝りとなって
場所によっては 「 ぎっくり腰 」 の要因になっている事がある。
問題は番組でも取り上げられているように、治療しても効果が乏しく
一度回復してもぶり返してなぜか長引く 「 慢性腰痛 」
( 3か月以上痛みが続く腰痛 ) へのプロセスなのですが
明らかになってきたのは、慢性痛に悩まされている患者さんには
「 脳 」 のある領域 「 DLPFC ( 背外側前頭前野 ) 」 と言うそうですが
その領域に低下した活動部位が認められる事だそうで、DLPFC ( 背外側前頭前野 )は
不安や悲しみ、恐怖などの感情をコントロールしている部位
なのだと考えられていること。
この部位の活動低下は、痛みに対して脳が良くないイメージで学習してしまったような
状態であるらしく、そうなると鎮痛に関与する痛みの回路を鎮める働きが
弱くなってしまうのだそうです。
確かに慢性腰痛というのは、治療にあたらせて頂くと
なかなかやっかいな症状と思うものでして、というのも
以前 「 ぎっくり腰 」 になった時に、不完全な緩解から
頻繁に腰痛を起こすようになっているパターンが非常に多く
また、脊柱管狭窄症がもとで下肢痛をかばうように腰痛を併発したり
そして酷いのは、ヘルニアと診断されて手術をうけたが
手術は成功したものの、何故か痛みがとれなかったりと … 様々です。
こうした要因から、痛みに対する 「 学習 」 のように 「 脳 」 が
関与している事がわかってきたという事だと思いますし
脳の活動を再びトレーニングなどで賦活させてあげると
腰痛も改善する傾向があるという事だと思います。 そしてこの事からも
長い年月 「 腰痛 」 とお付き合いして、慢性腰痛へと移行していった
確立が高いことが伺えますね。
慢性の痛みに移行する前の施術とケアを
番組では 「 脳 」 の働きを改善し、腰痛を克服する対策が大きな成果を
あげているとの事で、慢性腰痛に悩む患者さんにとって希望の持てる内容でした。
また、凝りが緩和していくのはこのような事ですと、患者様にも
イメージして貰えると思いまして、この番組を取り上げてみました。
興味あるかたは、NHKオンデマンド で番組をご覧いただけます。